推薦入試は“お得”か?【私立大】

前回の【国公立大】編に続いて、今回は私立大の推薦入試についてお話しします。

国公立大の推薦入試についてのお問い合わせで多いのは国公立大と同じく
・評定の点数は合否に影響しますか?(ぎりぎりだと危ないですか?)
というものなのですが、意外なところでは
・評定が良ければ合格できますか?
という、他学部の指定校推薦か何かと混同されているようなお問い合わせもあります。私立大の推薦入試は学校の成績で決まるという感覚があるのかもしれませんが、医学部はしっかり学科試験があります。小論文も面接もあります。学校推薦であったとしても学科試験で合否が決まることに変わりはありません。

評定の点数そのものは合否にはほとんど影響しません。推薦入試の方が一般入試よりハードルが低く、医学部受験としては「お得」である、という考えが一般的ですが、国公立大と同じく私立大も一概にそうとも言えません。とはいえ、募集人数は少なくても倍率は一般入試とそう大きく変わりませんから、私立大を目指していて推薦入試対策さえきちんとできれば受験する価値はあると思います。

まず評定ですが、国公立大と同じく評定はあくまでも出願資格の基準であり、評定が点数化されて合否判定に大きく影響することはないと考えていいでしょう。問題は学科試験と小論文・面接です。
推薦入試の試験は大学によって大きく異なります。推薦入試受験を検討する場合は入学を希望する大学であるかどうかと共に、試験内容や形式に適応できるかどうか、対策のための時間や努力が一般入試の準備の妨げにならないかどうかを考えてください。

推薦入試は学校長の推薦による専願制がほとんどですが、併願可能なものもあります。関西医科大学の一般枠推薦入試は併願が可能になりました。ただし、併願可能な場合は受験者数が多く激戦は必至ですからかなり高レベルな力が必要です。もちろん、相応の学力の持ち主や不合格であっても一般入試に向けてモチベーションを上げられる強靭な精神力の持ち主ならば話は別です。チャレンジする価値はあると思います。
また、金沢医科大学のAO入試のように学校の推薦書が必要ないものや、関西医科大学の特色入試のように学校推薦入試ではあるものの特徴的な資格を要する入試制度もあります。医学部受験に精通している予備校や塾には大学が公開しているもの以外の情報があるはずですから相談してみてください。

参考までに関西の4私大の一般入試以外の入試制度について概略を挙げておきましょう。
【大阪医科大学】令和2年度入試
『建学の精神入試』 専願制 3名程度 現役生のみ
◎試験
1次試験:書類選考 
2次試験:小論文、面接 最終試験:大学入試センター試験

【関西医科大学】令和3年度入試
『特色選抜』 併願制 若干名 1浪まで(国際型を除く)
◎出願資格
英語型:CEFR B2 以上
国際型:国際バカロレア資格を有する者(条件あり)
科学型:国際科学オリンピックにおける過去3年間の日本代表最終選考等の参加者
◎試験
1次試験:書類選考(私の現在・過去・未来に関する論文含む) 
2次試験:小論文、適性検査、個別面接

『特別枠学校推薦型選抜』 専願制 10名 1浪まで
『地域枠学校推薦型選抜』 大阪府・静岡県・新潟県地域枠 専願制 15名 2浪まで
『一般枠学校推薦型選抜』 併願制 10名 1浪まで
◎試験
1次試験:書類選考(医師不足に関する論文含む) 
2次試験:小論文、適性検査、個別面接

【兵庫医科大学】
『学校推薦・一般公募』 専願制 約12名 現役生のみ
◎試験
学力検査、小論文、個人面接

『学校推薦・地域指定』 専願制 5名以内 1浪まで
※兵庫県に保護者在住もしくは兵庫県内の高校出身
◎試験
学力試験、小論文、個人面接

【近畿大学医学部】
『一般公募推薦』 併願制 25名 1浪まで
◎試験
学力試験、小論文、個人面接

※ 医学部受験に関してのご質問やご相談を受け付けています。ご希望の方は こちら からお送りください。

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