推薦入試は“お得”か?【国公立大】

学校、予備校の対面授業が再開し、そろそろ受験の天王山と言われる夏。もう夏なのか、と驚き焦る人もいるかもしれませんね。前にも書きましたが、新型コロナウイルス感染症の影響は受験勉強期間が短くなったという点が最も大きいのです。

さて、毎年今頃から推薦入試についてのご相談を受けることが多くなります。国公立大の推薦入試についてのお問い合わせで多いのは
・評定の点数は合否に影響しますか?(ぎりぎりだと危ないですか?)
・ほぼセンター試験(来年から共通テスト)で決まると聞いたのですが?
 (小論文や面接などは重視されないのでしょうか?)
というものです。
結論からいえば、評定の点数そのものは合否にはほとんど影響しませんし、一般論としてセンター試験(共通テスト)の点数だけで決まることはありません。

評定さえ取れていれば推薦入試の方が一般入試よりハードルが低く、医学部受験としては「お得」である、という考えが一般的ですが、一概にそうとも言えません。とはいえ、評定が基準以上あれば一定の条件の下で狙ってみることはお勧めしています。
今回はそのことについてお話しします。

まず評定ですが、推薦入試における評定はあくまでも出願資格の基準であり、評定が点数化されて合否判定に用いられることはないと考えていいでしょう。評定は各高校の3年生の集団における位置を示すものですから、異なる集団での数字を点数化することに評価上の意味はないからです。

個別学科試験を課さず、共通テストと小論文・面接のみの大学は学科試験の勉強を共通テストに絞れるので推薦入試のための学習負担は軽減されるでしょう。学科試験がないので共通テストの点数で合否が決まると考える人も多いようです。しかし、共通テストの点数だけで合否が決まることはありません。共通テストの比率が大きいのは確かですが、小論文・面接・志願理由書の比率も馬鹿にはできません。共通テストの得点率で数%程度の差はひっくり返ってしまうくらい重要なのです。共通テストがよくできても逆転されることもありますし、共通テストが少し悪くても逆転は可能なのです。

ということは、志願理由書は入念に仕上げる必要がありますし、小論文や面接の対策もしっかり行うことが求められます。確かに学科試験の勉強より負担は軽いかもしれませんが、推薦入試以降の一般入試を考えると2次試験対策と小論文・面接対策を並行して行うのはかなり入念に計画を立てる必要があります。また、たいていの大学で推薦入試の小論文・面接は共通テストと2次試験のちょうど中間あたりに行われますから、共通テストが終わってから対策を始めてもその期間は短くなり十分な練習ができませんし、2次試験の対策にも支障が出ます。

一方、学科試験を課す大学の場合は別のやっかいさがあります。学科試験ですから一般入試と変わりがなさそうな気がしますが、推薦入試の学科試験は一般入試とは形式や作問意図が異なっていることがあり、大学の独自色が強くなります。したがって一般入試とは違った対策を行う必要がありますから、一般入試の2次試験対策と両立できるかどうかがカギになります。

※ 創医塾京都では毎年「滋賀医科大学推薦入試対策講座」を開催しています。個別試験(小論文と面接)が12月にあり、共通テスト、2次試験に影響を与えにくいこと、小論文と面接の対策を余裕をもってしっかりできることから行っているのですが、興味のある方はページがありますのでそちらをご覧ください。今年からオンラインでの受講ができるようにいたします。
滋賀医科大学推薦入試特集(特設ページ)

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